ブラスバンド部に入ろうと思っている人へ
「パート決めは人生を左右するものだから」
これは初代管理人Yがホルンパートのパート決め(クジ引きでした)の時にホルンパートの先輩から言われた言葉です。
ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれないけど、事実ホルンパートに落ちて、テューバという楽器に出会ったことは私にとって少なからず人生を左右する出来事でした。もしテューバとの出会いにより低音楽器に惚れていなければ、というのは想像もつかないことです。
吹奏楽部のパート決めは運動部とは比べ物にならない程重要です。
バスケを始める時はポイントガードもセンターもへったくれもない。皆が一様にパスやドリブルから始める。 野球だってみんな素振りやキャッチボールから始めるし、サッカーもバレーも同様だ。
しかし吹奏楽部において一番最初に決まられる「自分のパート」は絶対的なものである。
投手が野手をかねるようにクラリネット奏者がドラムスをたたくことはない。トランペッターはフルートを吹くことは出来ないし、テューバ吹きがスティックを持つこともリードを噛むこともない。
「自分のパート」とは、先輩や外部の人間以外だれも犯すことのできない領域なのだ。なんてね。
それでは具体的なパートのはなし。
新入部員には大抵、木管楽器に人気が集中します。なかなか音のでない金管高音楽器よりとりあえず音はでる木管にしようと思った人が多かったことが理由として挙げられるでしょう。しかし、木管楽器にそれほどまでは執着してないという入部希望の中1は今のうちから第一志望をよく考えたほうが良いかも知れません。
というわけでそれぞれの楽器の魅力をいろいろと書いてみたいと思います。でもこれは私が勝手に思っていることであって、その楽器の真の魅力はやはりやってみないと分からないのかもしれません。
この楽器はリコーダーとともに「最も木管楽器らしい木管楽器」と言うことができるでしょう。
しかしクラシックオーケストラではオーボエやフルートほど歴史も古くなく、それほどまでには重んじられていないのが事実です。初期のジャズではヴァイオリンやギターなどとともに活躍していますが、1920年代も過ぎるとブラスやサックスにその座を追われてしまいます。
今、クラリネットが最も活躍しているのは木管楽器のアンサンブル、そして吹奏楽なのです。
技術的にも難しく、練習を怠ることの出来ない楽器です。吹奏楽においてもっとも高い音をだし(正確にはピッコロが)、主旋律以外を演奏している時でも音が響いています。
当部の十八番「星条旗よ永遠なれ」でのソロは先輩達が最も誇りを持っているところとも言えるでしょう。
ジャズ、スカ、だけでなく「アルルの女」「展覧会の絵」など近代クラシックやバンドのホーンセクションでも活躍している、とにかくかっこいい楽器。
当部にはソプラノ、アルト、テナー、バリトンと音の高さの異なる4種類があります。
いわゆるラッパとしてスカでもファンファーレでも破裂音の気持ち良い楽器。
音を出すのは難しいけど、突き抜けるような響く音は爽快とでも言うのでしょうか、とにかく目立つ楽器です。
クラシックでは最低4人はいるトランペット以上の「金管の花形」であるこの楽器。
吹奏楽でも、その長い管から発する芯のある音で全体を支え、多種多様な楽器とのユニゾンを見事にこなします。
スライドを使ったインド音階もびっくりなほどの見事なグリッサンド。トランペットにまけない程の強い音。
中低音の要として、メロディーのカッティングとして、演奏中唯一大っぴらに動くスライドとともに強烈な存在感を発する楽器です。
同じマウスピースで同じ音域のトロンボーンとの比較して音が丸く、音量はあまり出ませんが優しい旋律を奏でることができる楽器です。
また、ファゴットのいない当部では中低音のカバー役としても活躍しています。
体力や肺活量勝負の楽器ではありません。現に女性のプロテューバ奏者というのも結構いるものです。
包み込むような優しい低音と、唸りあげるような厳しい低音とをあわせ持つ楽器です。
弓を使ったアルコ奏法、指で弾くピチカート奏法、ロックなどでも用いられるエレキベースの3つを使い分けることになります。
スネアドラムを基本とし、多種多様の打楽器をすべてバチや手で叩いてしまうパーカッションパート。
いかなる難しいリズムや音量変化も基礎を固めていればいくらでも捌くことができるフレキシブルな職人集団です。